まだ修正しますん

□ 外呼吸:外気(空気)から酸素(O2)を血液中に取り込み、体内で発生した二酸化炭素(CO2)を血液中から体外へ排出するはたらきを外呼吸という。
□ 外呼吸:呼吸によって出はいりするO2とCO2をまとめて呼吸ガスと呼ぶ。
□ 内呼吸:細胞の代謝の結果生じたCO2は細胞から出て血液中に移動する。末梢におけるこのようなガス交換を内呼吸という。
□ 加温作用:気道の第一の役割として、加湿作用があげられる。
□ 加温作用:吸い込まれた空気を体温近くまであたため、冷たい空気によって受ける刺激を緩和している。
□ 加湿作用:第二に加湿作用がある。
□ 加湿作用:粘膜やショウ液の分泌機能のない細器官支から肺胞が乾燥することを防いでいる。
□ 防御作用:第三が防御作用である。
□ 防御作用:鼻空や気道表面にある杯細胞から分泌される粘液に吸着され、とらえられる。
□ 防御作用:気道粘膜の細胞には多数の線毛があり、この線毛は上方向(口の方向)に波状の運動をしており、これによって粘液とそれにとらえられた異物は、咽頭に送られ嚥下される。
□ 防御作用:分泌された粘膜には、リゾチームやIgAなどの殺菌作用のある物質も含まれている。
□ 防御作用:粘液の分泌が増加すると、たんとして排出(喀出)されることにより気づかされる。
□ 防御作用:鼻くうが異物によって刺激されると、くしゃみが出る。
□ 防御作用:気管以下の気道が刺激された場合は、せきが出る。
□ 肺胞:肺胞内の空気と毛細血管の血液との間でガス交換が行われる。
□ 肺胞:単層扁平上皮からなるきわめて壁の薄い袋であるため、表面張力が袋を押しつぶす方向に作用する。
□ 肺胞:肺胞の上皮細胞はサーファクタントとよばれる表面活性物質を放出して表面張力を下げ、肺胞の虚脱をを防いでいる。
□ 呼吸のメカニズム:胸郭の拡大と復元により肺が受動的にふくらまされたり縮まさせられたりするからである。
□ 呼吸のメカニズム:膨らんだ肺は単独でも縮む力を持っている。
□ 呼吸相:吸息に要する時間と比べて、呼側に要する時間はやや長く、吸息相の1.2〓1.5倍である。
□ 気道の狭窄:胸郭内の気道に狭窄があると、呼息時に気道が圧迫されるため、、呼息が妨げられ呼息相が延長する。
□ 気道の狭窄:胸郭外の気道に狭窄があった場合、逆に吸息時に気道が陰圧になるため気道が大気圧によって圧迫され、吸息相が延長する。
□ 呼吸困難時の体位:仰臥位では、横隔膜の動きが腹部内臓(胃や腸)によって妨げられるため、呼吸困難感が増強する。このような場合、座位または立位にさせると横隔膜の動きが容易となり、呼吸困難感が軽減される。
□ 呼吸困難時の体位:更に肩の高さ程度の棚に両腕を組んでのせると、肋骨が上方へ引き上げられやすくなるため、胸郭の拡大が容易となり、呼吸困難間はより軽くなる。
□ 呼吸筋:安静時の吸息のために働く筋は、横隔膜と外肋間筋である。
□ 呼吸筋:胸腔と腹腔を隔てている横隔膜は頸髄から出る左右二本の追う各神経に支配され、収縮すると、下方に移動して胸腔を拡大させる。
□ 呼吸筋:外肋間筋は肋骨と肋骨の間に張る筋で胸髄から出る肋間神経に支配され、収縮することによって、肋骨を外上方に引き上げ、胸郭の前後左右の幅を増大してその容積を増加させる.
□ 呼吸筋:横隔膜の収縮によって行われる呼吸を腹式呼吸、肋間筋の収縮によって行われる呼吸を胸式呼吸、両者をともに行う呼吸を胸腹式呼吸と呼ぶ.
□ 補助呼吸筋:吸息のために働く補助呼吸筋としては斜角筋や胸鎖乳突筋、肩甲挙筋、大胸筋などがある.
□ 補助呼吸筋:呼気のためには、内肋間筋のほか、腹直筋などの腹筋群が働く.
□ 呼吸数:成人では12〓15/分であり、男性よりも女性のほうがやや多い.
□ 呼吸数:成長とともに減少する.しかし、成人となった後は、老齢となっても、また妊娠しても、呼吸数はほとんど変化しない.
□ 1回換気量:1回換気量は1回の呼吸で吸い込まれる、あるいは吐き出される空気の量であり、通常は成人で500mℓ(0.5ℓ)程度である.
□ 死腔:(肺胞まで達しない)空気量を死腔といい、約150mlである.
□ 肺胞換気量:肺胞まで達してガス交換にかかわる空気量は500〓150=350mℓであり、これを肺胞換気量という.
□ 予備吸気量と予備呼気量:標準的な成人は、予備吸気量およそ2ℓ、予備呼気量は約1ℓ程度である.
□ 肺活量:肺活量=予備呼気量+1回換気量+予備呼気量
□ 肺活量:通常は女性で2〓3ℓ、男性で3から4ℓ.
□ 残気量:標準的な成人で約1ℓ.
□ 残気量:全肺気量=肺活量+残気量
□ 残気量:残気量と予備呼気量を合計したものを機能的残気量という.
□ 1秒量と1秒率:最大限の吸息位から最大の速度で最大限の呼気を行う.このとき呼出される空気の量を努力肺活量という.
□ 1秒量と1秒率:1秒量の努力肺活量に対する百分率を1秒率.
□ 1秒量と1秒率:1秒率は、正常では70〓以上である.
□ 呼吸中枢:呼吸のためはたらく横隔膜や肋間筋などの呼吸筋は、骨格筋である.
□ 呼吸中枢:意志の力で呼吸の速さや深さをかえることも出来る.
□ 呼吸中枢:脳にある呼吸中枢は周期的に興奮し、そこからのインパルスが横隔神経や肋間神経を通って呼吸筋を周期的に刺激しているからである.
□ 呼吸中枢:呼吸中枢は延髄の背側部にあり吸息中枢と呼息中枢に分かれている.
□ 呼吸中枢:延髄より上の橋のは呼吸調節中枢がある.
□ 呼吸中枢:呼吸中枢からは、呼吸に関連してはたらく咽頭の筋を支配する脳神経(迷走神経の一部)も出力される.
□ 化学受容器:動脈血のPCO2上昇して脳脊髄液のpHが低下すると興奮して呼吸中枢を刺激し、呼吸の深さと回数を促進させる.
□ 化学受容器:末梢の化学受容器としてはたらくのは頚動脈小体と大動脈小体である.
□ 化学受容器:大動脈小体は大動脈弓の内側にあって、頚動脈小体と同様にPO2 の低下で興奮し、迷走神経のを介してインパルスを中枢に送る.大動脈小体の役割は、頚動脈小体と比べて小さい.
□ 化学受容器:貧血では、ヘモグロビン濃度の低下のために輸送されるO2の総量は減少するが、Poは低下しないために興奮せず、したがって呼吸の促進も軽度である.
□ 肺の伸展受容器を介する反射:気管支や細気管支の壁には、伸展されると興奮する伸展受容器が存在する.
□ 肺の伸展受容器を介する反射:吸気で興奮するとその情報は迷走神経を通って中枢に伝えられ、呼息が始まる(ヘーリングーブロイエル反射)
□ 非特異的な反射性呼吸促進:身体運動を行うと酸素消費量が安静時の十倍以上に増加し、それに応じて呼吸が促進される.
□ 換気障害:換気障害は、気道が狭窄・閉塞することによっておこる閉塞性換気障害(1秒率の低下で特徴づけられる)と、肺胞の拡張が妨げられて起こる拘束性換気障害(肺活量の減少)、そして両者の混合に分けられる.
□ 換気障害:閉塞性換気障害の代表疾患としては、気管支喘息慢性閉塞性肺疾患COPD:慢性気管支炎や肺気腫)があげられる.
□ 換気障害:拘束性換気障害としては、肺胞の拡張が障害される肺線維症、胸郭の拡張が障害される重症筋無力症などが代表的である.
□ 循環器系の役割:成人の血液の全量は5ℓあまりで、体重の約12分の1である.心臓から拍出される血液量は1分あたり5ℓほどである.
□ 体循環と肺循環:全身に血液を送る体循環(大循環)と肺に血液を送る肺循環(小循環)
リンパ系:(血液の一部は組織の間質にとどまる)リンパ系は、この間質液を回収する.
□ 心臓の位置と外形:円錐形の頂点に当たる心尖は左前下にあり、円錐の底にあたる心底(心基部)は右後上にある.
□ 心臓の位置と外形:心尖は第5肋間隙.
□ 心臓の位置と外形:心臓の重量は成人で200から300g
□ ポンプとしての心臓:上・下大静脈→右心房→[右房室弁]→[肺動脈弁]→肺動脈
□ ポンプとしての心臓:肺静脈→左心房→[左房室弁]→左心室→[大動脈弁]→大動脈
□ ポンプとしての心臓:右房室弁は三尖弁、左房室弁は僧帽弁.
□ 心臓の弁装置:房室弁は帆状弁という形、弁の自由縁が乳頭筋と複数の腱索で結ばれパラシュート式に心房側への反転を防いでいる.
□ 心臓の弁装置:動脈弁はポケット状の半月弁が三枚組み合わさった形で、ポケットのふちが接することにより、逆流を防いでいる.
□ 心房:右心房は心臓の右側部を占め、上・下大静脈が流入する.
□ 心房:左心房は後上部占め、左右二本ずつの肺静脈を受ける.
□ 心房:心房中隔の右側面には、浅いくぼみ(卵円窩)があるが、これは胎生期の血液の通路(卵円孔)の痕跡である.
心室心室心房より壁が厚く、また左心室の壁は右心室の壁の約三倍の厚さ.
□ 心臓壁:〓心内膜 心臓の内腔に面する薄い膜で血管の内膜につながり、内皮細胞と若干の結合組織からなる.
□ 心臓壁;〓心筋層 心臓壁の主体をなす厚い膜で、心筋組織からなる.
□ 心臓壁:〓心筋層 心房と心室の間には、刺激伝導系(房室束)だけがつないでいる.
□ 心臓壁:〓心外膜 心臓表面をおおう漿膜からなる.
□ 心膜:(心膜という二重の袋は)内側の層は臓側板と呼ばれ心臓の表面をおおい、外側の層は壁側板とよばれる.
□ 冠状血管系:心臓に分布する血管を冠状動静脈といい、その血液循環を冠状循環という.
□ 冠状血管系:冠状動脈は左と右の2本がある.
□ 冠状血管系:大動脈弁のすぐ上の大動脈壁から、大動脈の最初の枝として分かれる.
□ 冠状血管系:左冠状動脈はただちに2本に別れ、心室の前壁向かう前室間枝(前下行枝)と、左心房と左心室の間をめぐる回旋枝となる.
□ 冠状血管系:右冠状動脈は、右心房と右心室の間をめぐり、心室の後部に血液を送る.
□ 冠状血管系:(動脈管の吻合は少ないため)冠状動脈の枝の一部がふさがると、その分布域の心筋が死をおこす(心筋梗塞)
□ 冠状血管系:心臓壁の静脈の太いものは、冠状静脈洞(長さ約三cm)に集まって右心房に注ぐ.
□ 冠状血管系:動脈血の30%ほどは、細かい静脈から直後に右心室の内腔に開く.
□ 冠状循環:冠状動脈を拡張させる最大の刺激は、酸素分圧の低下である.
□ 心臓に分布する神経:交感神経は心拍数と心拍出量を増加させ、迷走神経は減少させる.
□ 心臓の自動性と歩調とり:心臓には、神経による刺激がなくても、みずから周期的に興奮して、収縮・拡張をくり返す性質がある.これを心臓の自動性という.
□ 心臓の自動性と歩調とり:自動性の源となっているのは、洞房結節とよばれる上大静脈が右心房に開口する部位に存在する一群の細胞である.
□ 興奮の伝播:洞房結節→房室結節→房室束☆この項理解すること
□ 刺激伝導系:プルキンエ線維となって枝分かれし、心室内腔側から心室全体に分布する.
□ リズムの変化と潜在的歩調とり:自動性は洞房結節の細胞のみにあるのではなく、刺激伝導系の心筋、すなわち房室結節やプルキンエ線維の細胞にも自動的・周期的に興奮する性質がある.
□ リズムの変化と潜在的歩調とり:(何らかの原因で)洞房結節の興奮が、心房に伝わらなくなると洞房ブロックとよばれる状態になると、房室結節の細胞が歩調とりになる.
□ リズムの変化と潜在的歩調とり:房室結節の興奮が心室に伝わらなくなると、房室ブロックとなると、プルキンエ線維が歩調とりとなる.リズムは遅くなる.
□ 心電図の導出:双極肢導出
□ 心電図の導出:単極肢導出
□ 心電図の導出:胸部導出
□ 心電図で記録される波形とその意味:P波、QRS群(QRS波)、T波(とU波)
□ P波:P波は心房の興奮を表す波
□ P波:PQまたはPR部分を基線とする.この部分は、興奮が房室結節をゆっくりと伝導し、心室に興奮を伝える時期である.
□ QRS群:QRS群は心室の興奮開始を意味し、プルキンエ線維を伝わって、興奮が心室全体に広がる時期である.
□ QRS群:右脚・左脚を含むプルキンエ線維に伝導障害があると、QRS群の幅(持続時間)が広くなる.
□ QRS群:ST部分は心室全体が興奮している時期であり、基線上にあるのが原則.
□ T波:心室の興奮終了を意味する.
□ T波:実際の心室の興奮は、まず心室中隔の左心室側で始まって右心室側に向かう.
□ 心停止とみなされる4つの状態:〓心静止 
□ 心停止とみなされる4つの状態:〓心室細動
□ 心停止とみなされる4つの状態:〓無脈性心室頻拍
□ 心停止とみなされる4つの状態:〓無脈性電気活動(伝導収縮解離)
□ 心拍出量と血圧:心室が収縮して血流を生じる.血流は〓流量つまり血流量と、〓圧力つまり血圧の条件を満足しなければならない.
□ 血流量:〓1回心拍出量 安静時で40〓100ml(約70ml)
□ 血流量:〓心拍数 安静時は60〓90回1/分
□ 血流量:〓心拍出量(毎分心拍出量)一回心拍出量×心拍数 5〓7ℓ/分
□ 血流量:〓心拍出量 左心拍出量=静脈還流量 静脈還流量=右心拍出量 よって左心拍出量=右心拍出量
□ 血圧:血圧は普通動脈血圧のこと 
□ 血圧:(1)
     (2)
    (3)
    (4) 
□ 血圧:血圧=心拍出量×総抹消抵抗
□ 充満期:〓左心室の拡張時の圧が5mmHg程度ときわめて低いこと.
□ 充満期:〓右心室の発生する圧は左心室のそれの約5分の1であること.
□ 充満期:〓右心房の圧はほとんど0であること.
□ 中心静脈圧:中心静脈圧は正常では5〓10cmH2O(4〓7mmHg)
□ 中心静脈圧:中心静脈圧の上昇は右心室収縮力の低下の指標となる.
□ 心音と心雑音:〓音は、心室収縮初期に房室弁閉鎖・動脈弁開放により生じ、〓音は心室収縮期の終わりに動脈弁閉鎖によって生じる.
□ 心音と心雑音:若年者では〓音が、心房に負荷がかかっているときには〓音が聞こえることもある.
□ 動脈:動脈の壁は内腔に近い側から、内膜、中膜、外膜の3層からできている.
□ 動脈:この中で中膜が最も厚く、動脈壁の本体をなしている.
□ 動脈:中膜には平滑筋細胞があり、また弾性繊維がシート状に集まって弾性板をつくっている.
□ 動脈:内膜は、内腔をおおう一層内皮細胞と、その下の若干の結合組織からなり、外膜は、動脈壁を取り巻く疎性結合組織からなる.
□ 動脈:(太い動脈)弾性動脈.
□ 動脈:(器官の中の細い動脈は)筋性動脈.
□ 毛細血管:毛細血管の壁は扁平な細胞とその基底膜でできており、平滑筋を欠く.
□ 毛細血管:(電子顕微鏡で観察すると)毛細血管の内皮細胞にしばしば孔が開いている.
□ 静脈:3層構造をもつ.
□ 静脈:交感神経が刺激されると静脈壁はのびにくくなり、心臓への静脈還流が増す.
□ 静脈:(直径1mm以上)の四肢静脈には弁が備わっている.
□ 静脈:これら筋ポンプや吸収ポンプの作用は、血液の静脈環流を助けている.
□ 静脈:四肢の深部の静脈は動脈と伴行しているが、この配慮により、温度の高い動脈血の熱は、手足で冷やされた静脈血に渡され、むだな熱の損失が防がれている.
□ 側副循環と吻合:動脈枝間の吻合は、腸間膜や関節の周辺など、動きの多い部分に多い.
□ 側副循環と吻合:これに対し、一部の臓器(肺・心臓・腎臓・脳など)の動脈は、動脈枝間の吻合乏しく、終動脈と呼ばれる.
□ 動静脈吻合:皮膚の動静脈吻合は、皮膚表面を流れる血液量を調節すことにより、体温調節に役だつと考えられる.
□ 血管の神経:血管運動神経は交感神経性であり、刺激の増減や受容体の種類によって、血管の収縮・拡張は調節されている.
□ 血管の神経:一部の血管(陰茎・陰核の海綿体の動脈)は副交感神経刺激で拡張する.
□ 肺静脈:肺門では上下2本の肺静脈、左心房には左右あわせて4本の肺静脈.
□ 大動脈弓:三本の枝 〓腕頭動脈、直ちに分かれて右の鎖骨下動脈と総頚動脈
□ 大動脈弓:〓左の総頚動脈
□ 大動脈弓:〓左の鎖骨下動脈
□ 総頚動脈:顔面に血液を送る外頚動脈と、脳に血液を送る内頚動脈に分かれる.
□ 総頚動脈:分岐部に米粒大の頚動脈小体(血液のpHを感じる化学受容器)
□ 鎖骨下動脈:基部で脳に血液を送る椎骨動脈.
□ 鎖骨下動脈:椎骨動脈は手首の親指側を通るところで、脈を触れる.
□ 鎖骨下動脈:血圧を測るためには、上腕動脈の中央を圧迫し、肘窩の上腕骨末端で血管音を聴診する.
□ 腹大動脈:〓腹腔動脈は最も太く、胃と十二指腸の上半分、肝臓と脾臓膵臓の一部に血液を送る.
□ 腹大動脈:〓上腸間膜動脈は十二指腸の下半分より下の小腸と、横行結腸三分の一あたりまでの大腸、膵臓の一部に血液を送る.
□ 腹大動脈:〓下腸間膜動脈は横行結腸左三分の一より下の大腸に血液を送る.
□ 腹大動脈:(泌尿生殖器)への枝は、腎動脈と卵巣動脈ないし精巣動脈があるが、左右で対になる.
□ 腹部体壁への枝には4対の腰動脈.
□ 上下大静脈:上半身と下半身の血液は別々に右心房に注ぐ.
□ 上下大静脈:上大静脈は左右の腕頭静脈の合流によってできる.
□ 上下大静脈:腕頭静脈は頭部からの内頚静脈と上肢からの鎖骨下静脈が合流してできる.
□ 上下大静脈:上大静脈には肋間静脈や、食道の静脈を集めて胸骨の右側に沿って上行する奇静脈も注ぐ.
□ 上下大静脈:奇静脈には左側からの半期静脈が注ぐ.
□ 門脈系:脾静脈および上・下腸間膜静脈が合流して膵臓の後方で門脈となり、肝動脈とともに肝門から肝臓に入る.
□ 門脈系:(何箇所かで大静脈の枝と吻合)〓食道の下で奇静脈と
□ 門脈系:〓直腸下部で内腸骨静脈と
□ 門脈系:〓臍傍静脈を介して腹壁皮下の静脈と
最高血圧最低血圧:血圧が最も高くなったときの値を、最高血圧収縮期血圧、最大血圧)
最高血圧最低血圧心室拡張期に血液の拍出が止まるとしだいに低下し、次の収縮開始直前に(拡張末期)に最低値となる.これが最低血圧拡張期血圧、最小血圧)
最高血圧と愛低血圧:差は、つまり血圧変動の振幅は脈圧.
最高血圧最低血圧:正常値=130mmHg未満、85mmHg未満.
□ 血圧の測定:血圧は心拍出量と血管の抵抗、測定に関しては重力の影響.
□ 血圧の測定:血圧測定は測定部位を必ず心臓と同じ高さに.
□ 血圧の測定:大腿動脈で測定する場合は臥位.
□ システムとしての循環器系:血圧が大きく低下するのは、直径が200μm以下の細動脈においてである.
□ システムとしての循環器系:血流速度vは、Q=A×v(A:断面積、Q:流量)
□ システムとしての循環器系:毛細血管領域で血流速度が最小となるのは、組織との間で物質交換のための時間が十分取れることになり有利である.
□ 弾性動脈のポンプ作用:弾性動脈は常に中の血液を圧迫し、その弾性によって心室弛緩期にも血液を抹消に送る補助ポンプとして働いている.
□ 静脈弁と筋ポンプ:四肢、特に下肢の静脈に点在する弁と周囲の筋の収縮により、静脈内血液が圧迫されて上方へ送られ、心臓への還流を助ける.
□ 補助ポンプ:運動時には呼吸も促進されるが、呼吸のための胸郭の動きも血液を胸郭内に吸い上げる効果を発揮するために、呼吸ポンプと呼ばれる.
平均血圧最高血圧最低血圧の決定要因:
         大動脈:平均血圧最低血圧+脈圧/2
平均血圧最高血圧最低血圧の決定要因:
     それ以外の動脈:平均血圧最低血圧+脈圧/3
□ 最低平均血圧最高血圧最低血圧の決定要因:血圧は心室拡張期に動脈内にどれほど血液が充満しているかによって決まる.
平均血圧最高血圧最低血圧の決定要因:細動脈が収縮していると末梢へ血液が流出しにくくなる為に拡張期に動脈内に残る血液が増加し、最低血圧が上昇する.
平均血圧最高血圧最低血圧の決定要因:最高血圧最低血圧の上に脈圧が乗っかったものと考えると分かりやすい.
平均血圧最高血圧最低血圧の決定要因:脈圧は一回心拍出量に比例し、動脈壁の弾性に反比例する.
□ 脈波と脈拍:血圧の調節:脈を触れた時点が心周期における駆出期の開始であり、脈を触れるとほぼ同時に聞こえるのが心音の第〓音である.
□ 血流の再分配:(血流量の増加)〓動脈を拡張させること、つまり血管平滑筋を弛緩させて血管径を大きくし、これによって多量ん血液を供給する方法.
□ 血流の再分配:血圧を上昇させること、心拍出量を増加させれば血圧は上昇する.
□ 血流の再分配:総抹消抵抗は、動脈を収縮させると上昇する.つまり、〓と矛盾するが他の臓器の血流を減少させて、血流需要の増した臓器に振り分ける.
□ 血圧の調節:〓心収縮機能の調節(心拍出量の変化)
□ 血圧の調節:〓腎臓における体液量の調節(心拍出量の変化)
□ 血圧の調節:〓自律神経による血管収縮状態の調節(総抹消抵抗の変化)
□ 血圧の調節:〓ホルモンなどの液性因子による血管収縮状態の調節(総抹消抵抗の変化)
□ 血管と心臓の自律神経支配:血管は交感神経(交感神経性血管収縮神経)の単独支配.
□ 血管と心臓の自律神経支配:血管運動中枢は延髄にあり、この神経からのインパルスが増えれば血管は収縮し、減れば拡張する.
□ 血管と心臓の自律神経支配:神経の分布密度は 動脈>静脈であり、臓器別では 皮膚>骨格筋の順に低くなり、脳が最も低く、心臓がそれに次ぐ.
□ 血管と心臓の自律神経支配:心臓は交感神経・副交感神経の二重支配を受ける.
□ 血管と心臓の自律神経支配:交感神経は心房・心室の全体にわたって作用するのに対して、迷走神経は洞房結節と房室結節が主で、心室への作用は少ない.
□ 血管と心臓の自律神経支配:心臓抑制中枢(迷走神経背側核)と心臓促進中枢は延髄にある.
□ 血管と心臓の自律神経支配:心臓に対する自律神経の作用は
〓 心拍数に対する作用(変時作用)
〓 心筋の収縮力に対する作用(変力作用)
〓 房室間興奮伝導時間に対する作用(変伝導作用)に分けられる.
□ 血管と心臓の自律神経支配:交感神経は
〓 陽性変時作用(心拍数増加)
〓 陽性変力作用(心筋収縮力増強)
〓 陽性変伝導作用(房室間興奮伝導時間短縮)
□ 血管と心臓の自律神経支配:迷走神経は陰性変時作用と陰性変伝導作用.
□ 神経による血圧調整:受容器は頚動脈洞と大動脈に存在する.
□ 神経による血圧調整:(血圧上昇で)迷走神経(求心線維)と舌咽神経を通るインパルスとして中枢に伝えられる.
□ 神経による血圧調整:交感神経の緊張が低下して血管が拡張すると同時に、迷走神経(遠心線維)の緊張が亢進して心拍数が減少して心拍出量が減少する.(減圧反射)
□ 神経による血圧調整:血圧が低下した場合はまったく逆(昇圧反射)
□ 血管収縮物質:
〓 カテコールアミン(α作用)交感神経終末や副腎髄質から放出されるアドレナリンやノルアドレナリンは血管を収縮、
〓 レニンーアンギオテンシン系 腎臓の血流量減少、あるいは腎臓の血圧低下によって傍糸球体装置からレニンが分泌される.レニンは最終的にアンギオテンシン〓の生成を促す.
アンギオテンシン〓は副腎皮質にも作用、アルドステロンの分泌を刺激して、Na+と水の再吸収を促進する.循環血流量が増加して血圧上昇が更に増強される.
〓 トロンボキサン(TXA2)血小板から放出されて血管収縮を引き起こす.
〓 エンドセリン 血管内皮細胞から放出される. 
□ 血管拡張物質:
〓 一酸化窒素(NO) アセチルコリンやATPによる刺激に応じて血管内皮細胞から放出.
ヒスタミン 組織の損傷により放出される.発赤はヒスタミンによる血管拡張のため.
〓 プロスタグランジンl2(PGl2、プロスタサイクリン) 血管内皮細胞より放出され、血管拡張と血小板凝集抑制作用を示す.
□ 腎臓による血圧の調整:体液量の増減は循環血液量、すなわち心拍出量の増減につながり、血圧に大きな影響を与える.
□ 腎臓による血圧の調整:腎機能障害があると、体液量が増加するため、血圧が上昇し、高血圧となる.
□ 微小循環の構築と血流:毛細血管の壁は、一層の内皮細胞で取り囲まれている.
□ 微小血管の構築と血流:(細動脈=細静脈の毛細血管)の動脈よりの部分の壁には平滑筋があり、メタ細胞とよばれる.真正毛細血管には平滑筋はない. 
□ 微小血管の構築と血流:毛細血管が分岐する部分には前毛細血管括約筋がある.
□ 微小血管の構築と血流:前毛細血管括約筋は、Co2や乳酸、その他酸性の代謝産物によって弛緩する.
□ 物質交換の機序:(毛細血管壁を通しての物質移動は)濾過と拡散
□ 物質交換の機序:水溶性物質は


□ 外呼吸:外気(空気)から酸素(O2)を血液中に取り込み、体内で発生した二酸化炭素(CO2)を血液中から体外へ排出するはたらきを外呼吸という。
□ 外呼吸:呼吸によって出はいりするO2とCO2をまとめて呼吸ガスと呼ぶ。
□ 内呼吸:細胞の代謝の結果生じたCO2は細胞から出て血液中に移動する。末梢におけるこのようなガス交換を内呼吸という。
□ 加温作用:気道の第一の役割として、加湿作用があげられる。
□ 加温作用:吸い込まれた空気を体温近くまであたため、冷たい空気によって受ける刺激を緩和している。
□ 加湿作用:第二に加湿作用がある。
□ 加湿作用:粘膜やショウ液の分泌機能のない細器官支から肺胞が乾燥することを防いでいる。
□ 防御作用:第三が防御作用である。
□ 防御作用:鼻空や気道表面にある杯細胞から分泌される粘液に吸着され、とらえられる。
□ 防御作用:気道粘膜の細胞には多数の線毛があり、この線毛は上方向(口の方向)に波状の運動をしており、これによって粘液とそれにとらえられた異物は、咽頭に送られ嚥下される。
□ 防御作用:分泌された粘膜には、リゾチームやIgAなどの殺菌作用のある物質も含まれている。
□ 防御作用:粘液の分泌が増加すると、たんとして排出(喀出)されることにより気づかされる。
□ 防御作用:鼻くうが異物によって刺激されると、くしゃみが出る。
□ 防御作用:気管以下の気道が刺激された場合は、せきが出る。
□ 肺胞:肺胞内の空気と毛細血管の血液との間でガス交換が行われる。
□ 肺胞:単層扁平上皮からなるきわめて壁の薄い袋であるため、表面張力が袋を押しつぶす方向に作用する。
□ 肺胞:肺胞の上皮細胞はサーファクタントとよばれる表面活性物質を放出して表面張力を下げ、肺胞の虚脱をを防いでいる。
□ 呼吸のメカニズム:胸郭の拡大と復元により肺が受動的にふくらまされたり縮まさせられたりするからである。
□ 呼吸のメカニズム:膨らんだ肺は単独でも縮む力を持っている。
□ 呼吸相:吸息に要する時間と比べて、呼側に要する時間はやや長く、吸息相の1.2〓1.5倍である。
□ 気道の狭窄:胸郭内の気道に狭窄があると、呼息時に気道が圧迫されるため、、呼息が妨げられ呼息相が延長する。
□ 気道の狭窄:胸郭外の気道に狭窄があった場合、逆に吸息時に気道が陰圧になるため気道が大気圧によって圧迫され、吸息相が延長する。
□ 呼吸困難時の体位:仰臥位では、横隔膜の動きが腹部内臓(胃や腸)によって妨げられるため、呼吸困難感が増強する。このような場合、座位または立位にさせると横隔膜の動きが容易となり、呼吸困難感が軽減される。
□ 呼吸困難時の体位:更に肩の高さ程度の棚に両腕を組んでのせると、肋骨が上方へ引き上げられやすくなるため、胸郭の拡大が容易となり、呼吸困難間はより軽くなる。
□ 呼吸筋:安静時の吸息のために働く筋は、横隔膜と外肋間筋である。
□ 呼吸筋:胸腔と腹腔を隔てている横隔膜は頸髄から出る左右二本の追う各神経に支配され、収縮すると、下方に移動して胸腔を拡大させる。
□ 呼吸筋:外肋間筋は肋骨と肋骨の間に張る筋で胸髄から出る肋間神経に支配され、収縮することによって、肋骨を外上方に引き上げ、胸郭の前後左右の幅を増大してその容積を増加させる.
□ 呼吸筋:横隔膜の収縮によって行われる呼吸を腹式呼吸、肋間筋の収縮によって行われる呼吸を胸式呼吸、両者をともに行う呼吸を胸腹式呼吸と呼ぶ.
□ 補助呼吸筋:吸息のために働く補助呼吸筋としては斜角筋や胸鎖乳突筋、肩甲挙筋、大胸筋などがある.
□ 補助呼吸筋:呼気のためには、内肋間筋のほか、腹直筋などの腹筋群が働く.
□ 呼吸数:成人では12〓15/分であり、男性よりも女性のほうがやや多い.
□ 呼吸数:成長とともに減少する.しかし、成人となった後は、老齢となっても、また妊娠しても、呼吸数はほとんど変化しない.
□ 1回換気量:1回換気量は1回の呼吸で吸い込まれる、あるいは吐き出される空気の量であり、通常は成人で500mℓ(0.5ℓ)程度である.
□ 死腔:(肺胞まで達しない)空気量を死腔といい、約150mlである.
□ 肺胞換気量:肺胞まで達してガス交換にかかわる空気量は500〓150=350mℓであり、これを肺胞換気量という.
□ 予備吸気量と予備呼気量:標準的な成人は、予備吸気量およそ2ℓ、予備呼気量は約1ℓ程度である.
□ 肺活量:肺活量=予備呼気量+1回換気量+予備呼気量
□ 肺活量:通常は女性で2〓3ℓ、男性で3から4ℓ.
□ 残気量:標準的な成人で約1ℓ.
□ 残気量:全肺気量=肺活量+残気量
□ 残気量:残気量と予備呼気量を合計したものを機能的残気量という.
□ 1秒量と1秒率:最大限の吸息位から最大の速度で最大限の呼気を行う.このとき呼出される空気の量を努力肺活量という.
□ 1秒量と1秒率:1秒量の努力肺活量に対する百分率を1秒率.
□ 1秒量と1秒率:1秒率は、正常では70〓以上である.
□ 呼吸中枢:呼吸のためはたらく横隔膜や肋間筋などの呼吸筋は、骨格筋である.
□ 呼吸中枢:意志の力で呼吸の速さや深さをかえることも出来る.
□ 呼吸中枢:脳にある呼吸中枢は周期的に興奮し、そこからのインパルスが横隔神経や肋間神経を通って呼吸筋を周期的に刺激しているからである.
□ 呼吸中枢:呼吸中枢は延髄の背側部にあり吸息中枢と呼息中枢に分かれている.
□ 呼吸中枢:延髄より上の橋のは呼吸調節中枢がある.
□ 呼吸中枢:呼吸中枢からは、呼吸に関連してはたらく咽頭の筋を支配する脳神経(迷走神経の一部)も出力される.
□ 化学受容器:動脈血のPCO2上昇して脳脊髄液のpHが低下すると興奮して呼吸中枢を刺激し、呼吸の深さと回数を促進させる.
□ 化学受容器:末梢の化学受容器としてはたらくのは頚動脈小体と大動脈小体である.
□ 化学受容器:大動脈小体は大動脈弓の内側にあって、頚動脈小体と同様にPO2 の低下で興奮し、迷走神経のを介してインパルスを中枢に送る.大動脈小体の役割は、頚動脈小体と比べて小さい.
□ 化学受容器:貧血では、ヘモグロビン濃度の低下のために輸送されるO2の総量は減少するが、Poは低下しないために興奮せず、したがって呼吸の促進も軽度である.
□ 肺の伸展受容器を介する反射:気管支や細気管支の壁には、伸展されると興奮する伸展受容器が存在する.
□ 肺の伸展受容器を介する反射:吸気で興奮するとその情報は迷走神経を通って中枢に伝えられ、呼息が始まる(ヘーリングーブロイエル反射)
□ 非特異的な反射性呼吸促進:身体運動を行うと酸素消費量が安静時の十倍以上に増加し、それに応じて呼吸が促進される.
□ 換気障害:換気障害は、気道が狭窄・閉塞することによっておこる閉塞性換気障害(1秒率の低下で特徴づけられる)と、肺胞の拡張が妨げられて起こる拘束性換気障害(肺活量の減少)、そして両者の混合に分けられる.
□ 換気障害:閉塞性換気障害の代表疾患としては、気管支喘息慢性閉塞性肺疾患COPD:慢性気管支炎や肺気腫)があげられる.
□ 換気障害:拘束性換気障害としては、肺胞の拡張が障害される肺線維症、胸郭の拡張が障害される重症筋無力症などが代表的である.
□ 循環器系の役割:成人の血液の全量は5ℓあまりで、体重の約12分の1である.心臓から拍出される血液量は1分あたり5ℓほどである.
□ 体循環と肺循環:全身に血液を送る体循環(大循環)と肺に血液を送る肺循環(小循環)
リンパ系:(血液の一部は組織の間質にとどまる)リンパ系は、この間質液を回収する.
□ 心臓の位置と外形:円錐形の頂点に当たる心尖は左前下にあり、円錐の底にあたる心底(心基部)は右後上にある.
□ 心臓の位置と外形:心尖は第5肋間隙.
□ 心臓の位置と外形:心臓の重量は成人で200から300g
□ ポンプとしての心臓:上・下大静脈→右心房→[右房室弁]→[肺動脈弁]→肺動脈
□ ポンプとしての心臓:肺静脈→左心房→[左房室弁]→左心室→[大動脈弁]→大動脈
□ ポンプとしての心臓:右房室弁は三尖弁、左房室弁は僧帽弁.
□ 心臓の弁装置:房室弁は帆状弁という形、弁の自由縁が乳頭筋と複数の腱索で結ばれパラシュート式に心房側への反転を防いでいる.
□ 心臓の弁装置:動脈弁はポケット状の半月弁が三枚組み合わさった形で、ポケットのふちが接することにより、逆流を防いでいる.
□ 心房:右心房は心臓の右側部を占め、上・下大静脈が流入する.
□ 心房:左心房は後上部占め、左右二本ずつの肺静脈を受ける.
□ 心房:心房中隔の右側面には、浅いくぼみ(卵円窩)があるが、これは胎生期の血液の通路(卵円孔)の痕跡である.
心室心室心房より壁が厚く、また左心室の壁は右心室の壁の約三倍の厚さ.
□ 心臓壁:〓心内膜 心臓の内腔に面する薄い膜で血管の内膜につながり、内皮細胞と若干の結合組織からなる.
□ 心臓壁;〓心筋層 心臓壁の主体をなす厚い膜で、心筋組織からなる.
□ 心臓壁:〓心筋層 心房と心室の間には、刺激伝導系(房室束)だけがつないでいる.
□ 心臓壁:〓心外膜 心臓表面をおおう漿膜からなる.
□ 心膜:(心膜という二重の袋は)内側の層は臓側板と呼ばれ心臓の表面をおおい、外側の層は壁側板とよばれる.
□ 冠状血管系:心臓に分布する血管を冠状動静脈といい、その血液循環を冠状循環という.
□ 冠状血管系:冠状動脈は左と右の2本がある.
□ 冠状血管系:大動脈弁のすぐ上の大動脈壁から、大動脈の最初の枝として分かれる.
□ 冠状血管系:左冠状動脈はただちに2本に別れ、心室の前壁向かう前室間枝(前下行枝)と、左心房と左心室の間をめぐる回旋枝となる.
□ 冠状血管系:右冠状動脈は、右心房と右心室の間をめぐり、心室の後部に血液を送る.
□ 冠状血管系:(動脈管の吻合は少ないため)冠状動脈の枝の一部がふさがると、その分布域の心筋が死をおこす(心筋梗塞)
□ 冠状血管系:心臓壁の静脈の太いものは、冠状静脈洞(長さ約三cm)に集まって右心房に注ぐ.
□ 冠状血管系:動脈血の30%ほどは、細かい静脈から直後に右心室の内腔に開く.
□ 冠状循環:冠状動脈を拡張させる最大の刺激は、酸素分圧の低下である.
□ 心臓に分布する神経:交感神経は心拍数と心拍出量を増加させ、迷走神経は減少させる.
□ 心臓の自動性と歩調とり:心臓には、神経による刺激がなくても、みずから周期的に興奮して、収縮・拡張をくり返す性質がある.これを心臓の自動性という.
□ 心臓の自動性と歩調とり:自動性の源となっているのは、洞房結節とよばれる上大静脈が右心房に開口する部位に存在する一群の細胞である.
□ 興奮の伝播:洞房結節→房室結節→房室束☆この項理解すること
□ 刺激伝導系:プルキンエ線維となって枝分かれし、心室内腔側から心室全体に分布する.
□ リズムの変化と潜在的歩調とり:自動性は洞房結節の細胞のみにあるのではなく、刺激伝導系の心筋、すなわち房室結節やプルキンエ線維の細胞にも自動的・周期的に興奮する性質がある.
□ リズムの変化と潜在的歩調とり:(何らかの原因で)洞房結節の興奮が、心房に伝わらなくなると洞房ブロックとよばれる状態になると、房室結節の細胞が歩調とりになる.
□ リズムの変化と潜在的歩調とり:房室結節の興奮が心室に伝わらなくなると、房室ブロックとなると、プルキンエ線維が歩調とりとなる.リズムは遅くなる.
□ 心電図の導出:双極肢導出
□ 心電図の導出:単極肢導出
□ 心電図の導出:胸部導出
□ 心電図で記録される波形とその意味:P波、QRS群(QRS波)、T波(とU波)
□ P波:P波は心房の興奮を表す波
□ P波:PQまたはPR部分を基線とする.この部分は、興奮が房室結節をゆっくりと伝導し、心室に興奮を伝える時期である.
□ QRS群:QRS群は心室の興奮開始を意味し、プルキンエ線維を伝わって、興奮が心室全体に広がる時期である.
□ QRS群:右脚・左脚を含むプルキンエ線維に伝導障害があると、QRS群の幅(持続時間)が広くなる.
□ QRS群:ST部分は心室全体が興奮している時期であり、基線上にあるのが原則.
□ T波:心室の興奮終了を意味する.
□ T波:実際の心室の興奮は、まず心室中隔の左心室側で始まって右心室側に向かう.
□ 心停止とみなされる4つの状態:〓心静止 
□ 心停止とみなされる4つの状態:〓心室細動
□ 心停止とみなされる4つの状態:〓無脈性心室頻拍
□ 心停止とみなされる4つの状態:〓無脈性電気活動(伝導収縮解離)
□ 心拍出量と血圧:心室が収縮して血流を生じる.血流は〓流量つまり血流量と、〓圧力つまり血圧の条件を満足しなければならない.
□ 血流量:〓1回心拍出量 安静時で40〓100ml(約70ml)
□ 血流量:〓心拍数 安静時は60〓90回1/分
□ 血流量:〓心拍出量(毎分心拍出量)一回心拍出量×心拍数 5〓7ℓ/分
□ 血流量:〓心拍出量 左心拍出量=静脈還流量 静脈還流量=右心拍出量 よって左心拍出量=右心拍出量
□ 血圧:血圧は普通動脈血圧のこと 
□ 血圧:(1)
     (2)
    (3)
    (4) 
□ 血圧:血圧=心拍出量×総抹消抵抗
□ 充満期:〓左心室の拡張時の圧が5mmHg程度ときわめて低いこと.
□ 充満期:〓右心室の発生する圧は左心室のそれの約5分の1であること.
□ 充満期:〓右心房の圧はほとんど0であること.
□ 中心静脈圧:中心静脈圧は正常では5〓10cmH2O(4〓7mmHg)
□ 中心静脈圧:中心静脈圧の上昇は右心室収縮力の低下の指標となる.
□ 心音と心雑音:〓音は、心室収縮初期に房室弁閉鎖・動脈弁開放により生じ、〓音は心室収縮期の終わりに動脈弁閉鎖によって生じる.
□ 心音と心雑音:若年者では〓音が、心房に負荷がかかっているときには〓音が聞こえることもある.
□ 動脈:動脈の壁は内腔に近い側から、内膜、中膜、外膜の3層からできている.
□ 動脈:この中で中膜が最も厚く、動脈壁の本体をなしている.
□ 動脈:中膜には平滑筋細胞があり、また弾性繊維がシート状に集まって弾性板をつくっている.
□ 動脈:内膜は、内腔をおおう一層内皮細胞と、その下の若干の結合組織からなり、外膜は、動脈壁を取り巻く疎性結合組織からなる.
□ 動脈:(太い動脈)弾性動脈.
□ 動脈:(器官の中の細い動脈は)筋性動脈.
□ 毛細血管:毛細血管の壁は扁平な細胞とその基底膜でできており、平滑筋を欠く.
□ 毛細血管:(電子顕微鏡で観察すると)毛細血管の内皮細胞にしばしば孔が開いている.
□ 静脈:3層構造をもつ.
□ 静脈:交感神経が刺激されると静脈壁はのびにくくなり、心臓への静脈還流が増す.
□ 静脈:(直径1mm以上)の四肢静脈には弁が備わっている.
□ 静脈:これら筋ポンプや吸収ポンプの作用は、血液の静脈環流を助けている.
□ 静脈:四肢の深部の静脈は動脈と伴行しているが、この配慮により、温度の高い動脈血の熱は、手足で冷やされた静脈血に渡され、むだな熱の損失が防がれている.
□ 側副循環と吻合:動脈枝間の吻合は、腸間膜や関節の周辺など、動きの多い部分に多い.
□ 側副循環と吻合:これに対し、一部の臓器(肺・心臓・腎臓・脳など)の動脈は、動脈枝間の吻合乏しく、終動脈と呼ばれる.
□ 動静脈吻合:皮膚の動静脈吻合は、皮膚表面を流れる血液量を調節すことにより、体温調節に役だつと考えられる.
□ 血管の神経:血管運動神経は交感神経性であり、刺激の増減や受容体の種類によって、血管の収縮・拡張は調節されている.
□ 血管の神経:一部の血管(陰茎・陰核の海綿体の動脈)は副交感神経刺激で拡張する.
□ 肺静脈:肺門では上下2本の肺静脈、左心房には左右あわせて4本の肺静脈.
□ 大動脈弓:三本の枝 〓腕頭動脈、直ちに分かれて右の鎖骨下動脈と総頚動脈
□ 大動脈弓:〓左の総頚動脈
□ 大動脈弓:〓左の鎖骨下動脈
□ 総頚動脈:顔面に血液を送る外頚動脈と、脳に血液を送る内頚動脈に分かれる.
□ 総頚動脈:分岐部に米粒大の頚動脈小体(血液のpHを感じる化学受容器)
□ 鎖骨下動脈:基部で脳に血液を送る椎骨動脈.
□ 鎖骨下動脈:椎骨動脈は手首の親指側を通るところで、脈を触れる.
□ 鎖骨下動脈:血圧を測るためには、上腕動脈の中央を圧迫し、肘窩の上腕骨末端で血管音を聴診する.
□ 腹大動脈:〓腹腔動脈は最も太く、胃と十二指腸の上半分、肝臓と脾臓膵臓の一部に血液を送る.
□ 腹大動脈:〓上腸間膜動脈は十二指腸の下半分より下の小腸と、横行結腸三分の一あたりまでの大腸、膵臓の一部に血液を送る.
□ 腹大動脈:〓下腸間膜動脈は横行結腸左三分の一より下の大腸に血液を送る.
□ 腹大動脈:(泌尿生殖器)への枝は、腎動脈と卵巣動脈ないし精巣動脈があるが、左右で対になる.
□ 腹部体壁への枝には4対の腰動脈.
□ 上下大静脈:上半身と下半身の血液は別々に右心房に注ぐ.
□ 上下大静脈:上大静脈は左右の腕頭静脈の合流によってできる.
□ 上下大静脈:腕頭静脈は頭部からの内頚静脈と上肢からの鎖骨下静脈が合流してできる.
□ 上下大静脈:上大静脈には肋間静脈や、食道の静脈を集めて胸骨の右側に沿って上行する奇静脈も注ぐ.
□ 上下大静脈:奇静脈には左側からの半期静脈が注ぐ.
□ 門脈系:脾静脈および上・下腸間膜静脈が合流して膵臓の後方で門脈となり、肝動脈とともに肝門から肝臓に入る.
□ 門脈系:(何箇所かで大静脈の枝と吻合)〓食道の下で奇静脈と
□ 門脈系:〓直腸下部で内腸骨静脈と
□ 門脈系:〓臍傍静脈を介して腹壁皮下の静脈と
最高血圧最低血圧:血圧が最も高くなったときの値を、最高血圧収縮期血圧、最大血圧)
最高血圧最低血圧心室拡張期に血液の拍出が止まるとしだいに低下し、次の収縮開始直前に(拡張末期)に最低値となる.これが最低血圧拡張期血圧、最小血圧)
最高血圧と愛低血圧:差は、つまり血圧変動の振幅は脈圧.
最高血圧最低血圧:正常値=130mmHg未満、85mmHg未満.
□ 血圧の測定:血圧は心拍出量と血管の抵抗、測定に関しては重力の影響.
□ 血圧の測定:血圧測定は測定部位を必ず心臓と同じ高さに.
□ 血圧の測定:大腿動脈で測定する場合は臥位.
□ システムとしての循環器系:血圧が大きく低下するのは、直径が200μm以下の細動脈においてである.
□ システムとしての循環器系:血流速度vは、Q=A×v(A:断面積、Q:流量)
□ システムとしての循環器系:毛細血管領域で血流速度が最小となるのは、組織との間で物質交換のための時間が十分取れることになり有利である.
□ 弾性動脈のポンプ作用:弾性動脈は常に中の血液を圧迫し、その弾性によって心室弛緩期にも血液を抹消に送る補助ポンプとして働いている.
□ 静脈弁と筋ポンプ:四肢、特に下肢の静脈に点在する弁と周囲の筋の収縮により、静脈内血液が圧迫されて上方へ送られ、心臓への還流を助ける.
□ 補助ポンプ:運動時には呼吸も促進されるが、呼吸のための胸郭の動きも血液を胸郭内に吸い上げる効果を発揮するために、呼吸ポンプと呼ばれる.
平均血圧最高血圧最低血圧の決定要因:
         大動脈:平均血圧最低血圧+脈圧/2
平均血圧最高血圧最低血圧の決定要因:
     それ以外の動脈:平均血圧最低血圧+脈圧/3
□ 最低平均血圧最高血圧最低血圧の決定要因:血圧は心室拡張期に動脈内にどれほど血液が充満しているかによって決まる.
平均血圧最高血圧最低血圧の決定要因:細動脈が収縮していると末梢へ血液が流出しにくくなる為に拡張期に動脈内に残る血液が増加し、最低血圧が上昇する.
平均血圧最高血圧最低血圧の決定要因:最高血圧最低血圧の上に脈圧が乗っかったものと考えると分かりやすい.
平均血圧最高血圧最低血圧の決定要因:脈圧は一回心拍出量に比例し、動脈壁の弾性に反比例する.
□ 脈波と脈拍:血圧の調節:脈を触れた時点が心周期における駆出期の開始であり、脈を触れるとほぼ同時に聞こえるのが心音の第〓音である.
□ 血流の再分配:(血流量の増加)〓動脈を拡張させること、つまり血管平滑筋を弛緩させて血管径を大きくし、これによって多量ん血液を供給する方法.
□ 血流の再分配:血圧を上昇させること、心拍出量を増加させれば血圧は上昇する.
□ 血流の再分配:総抹消抵抗は、動脈を収縮させると上昇する.つまり、〓と矛盾するが他の臓器の血流を減少させて、血流需要の増した臓器に振り分ける.
□ 血圧の調節:〓心収縮機能の調節(心拍出量の変化)
□ 血圧の調節:〓腎臓における体液量の調節(心拍出量の変化)
□ 血圧の調節:〓自律神経による血管収縮状態の調節(総抹消抵抗の変化)
□ 血圧の調節:〓ホルモンなどの液性因子による血管収縮状態の調節(総抹消抵抗の変化)
□ 血管と心臓の自律神経支配:血管は交感神経(交感神経性血管収縮神経)の単独支配.
□ 血管と心臓の自律神経支配:血管運動中枢は延髄にあり、この神経からのインパルスが増えれば血管は収縮し、減れば拡張する.
□ 血管と心臓の自律神経支配:神経の分布密度は 動脈>静脈であり、臓器別では 皮膚>骨格筋の順に低くなり、脳が最も低く、心臓がそれに次ぐ.
□ 血管と心臓の自律神経支配:心臓は交感神経・副交感神経の二重支配を受ける.
□ 血管と心臓の自律神経支配:交感神経は心房・心室の全体にわたって作用するのに対して、迷走神経は洞房結節と房室結節が主で、心室への作用は少ない.
□ 血管と心臓の自律神経支配:心臓抑制中枢(迷走神経背側核)と心臓促進中枢は延髄にある.
□ 血管と心臓の自律神経支配:心臓に対する自律神経の作用は
〓 心拍数に対する作用(変時作用)
〓 心筋の収縮力に対する作用(変力作用)
〓 房室間興奮伝導時間に対する作用(変伝導作用)に分けられる.
□ 血管と心臓の自律神経支配:交感神経は
〓 陽性変時作用(心拍数増加)
〓 陽性変力作用(心筋収縮力増強)
〓 陽性変伝導作用(房室間興奮伝導時間短縮)
□ 血管と心臓の自律神経支配:迷走神経は陰性変時作用と陰性変伝導作用.
□ 神経による血圧調整:受容器は頚動脈洞と大動脈に存在する.
□ 神経による血圧調整:(血圧上昇で)迷走神経(求心線維)と舌咽神経を通るインパルスとして中枢に伝えられる.
□ 神経による血圧調整:交感神経の緊張が低下して血管が拡張すると同時に、迷走神経(遠心線維)の緊張が亢進して心拍数が減少して心拍出量が減少する.(減圧反射)
□ 神経による血圧調整:血圧が低下した場合はまったく逆(昇圧反射)
□ 血管収縮物質:
〓 カテコールアミン(α作用)交感神経終末や副腎髄質から放出されるアドレナリンやノルアドレナリンは血管を収縮、
〓 レニンーアンギオテンシン系 腎臓の血流量減少、あるいは腎臓の血圧低下によって傍糸球体装置からレニンが分泌される.レニンは最終的にアンギオテンシン〓の生成を促す.
アンギオテンシン〓は副腎皮質にも作用、アルドステロンの分泌を刺激して、Na+と水の再吸収を促進する.循環血流量が増加して血圧上昇が更に増強される.
〓 トロンボキサン(TXA2)血小板から放出されて血管収縮を引き起こす.
〓 エンドセリン 血管内皮細胞から放出される. 
□ 血管拡張物質:
〓 一酸化窒素(NO) アセチルコリンやATPによる刺激に応じて血管内皮細胞から放出.
ヒスタミン 組織の損傷により放出される.発赤はヒスタミンによる血管拡張のため.
〓 プロスタグランジンl2(PGl2、プロスタサイクリン) 血管内皮細胞より放出され、血管拡張と血小板凝集抑制作用を示す.
□ 腎臓による血圧の調整:体液量の増減は循環血液量、すなわち心拍出量の増減につながり、血圧に大きな影響を与える.
□ 腎臓による血圧の調整:腎機能障害があると、体液量が増加するため、血圧が上昇し、高血圧となる.
□ 微小循環の構築と血流:毛細血管の壁は、一層の内皮細胞で取り囲まれている.
□ 微小血管の構築と血流:(細動脈=細静脈の毛細血管)の動脈よりの部分の壁には平滑筋があり、メタ細胞とよばれる.真正毛細血管には平滑筋はない. 
□ 微小血管の構築と血流:毛細血管が分岐する部分には前毛細血管括約筋がある.
□ 微小血管の構築と血流:前毛細血管括約筋は、Co2や乳酸、その他酸性の代謝産物によって弛緩する.
□ 物質交換の機序:(毛細血管壁を通しての物質移動は)濾過と拡散
□ 物質交換の機序:水溶性物質は


□ 外呼吸:外気(空気)から酸素(O2)を血液中に取り込み、体内で発生した二酸化炭素(CO2)を血液中から体外へ排出するはたらきを外呼吸という。
□ 外呼吸:呼吸によって出はいりするO2とCO2をまとめて呼吸ガスと呼ぶ。
□ 内呼吸:細胞の代謝の結果生じたCO2は細胞から出て血液中に移動する。末梢におけるこのようなガス交換を内呼吸という。
□ 加温作用:気道の第一の役割として、加湿作用があげられる。
□ 加温作用:吸い込まれた空気を体温近くまであたため、冷たい空気によって受ける刺激を緩和している。
□ 加湿作用:第二に加湿作用がある。
□ 加湿作用:粘膜やショウ液の分泌機能のない細器官支から肺胞が乾燥することを防いでいる。
□ 防御作用:第三が防御作用である。
□ 防御作用:鼻空や気道表面にある杯細胞から分泌される粘液に吸着され、とらえられる。
□ 防御作用:気道粘膜の細胞には多数の線毛があり、この線毛は上方向(口の方向)に波状の運動をしており、これによって粘液とそれにとらえられた異物は、咽頭に送られ嚥下される。
□ 防御作用:分泌された粘膜には、リゾチームやIgAなどの殺菌作用のある物質も含まれている。
□ 防御作用:粘液の分泌が増加すると、たんとして排出(喀出)されることにより気づかされる。
□ 防御作用:鼻くうが異物によって刺激されると、くしゃみが出る。
□ 防御作用:気管以下の気道が刺激された場合は、せきが出る。
□ 肺胞:肺胞内の空気と毛細血管の血液との間でガス交換が行われる。
□ 肺胞:単層扁平上皮からなるきわめて壁の薄い袋であるため、表面張力が袋を押しつぶす方向に作用する。
□ 肺胞:肺胞の上皮細胞はサーファクタントとよばれる表面活性物質を放出して表面張力を下げ、肺胞の虚脱をを防いでいる。
□ 呼吸のメカニズム:胸郭の拡大と復元により肺が受動的にふくらまされたり縮まさせられたりするからである。
□ 呼吸のメカニズム:膨らんだ肺は単独でも縮む力を持っている。
□ 呼吸相:吸息に要する時間と比べて、呼側に要する時間はやや長く、吸息相の1.2〓1.5倍である。
□ 気道の狭窄:胸郭内の気道に狭窄があると、呼息時に気道が圧迫されるため、、呼息が妨げられ呼息相が延長する。
□ 気道の狭窄:胸郭外の気道に狭窄があった場合、逆に吸息時に気道が陰圧になるため気道が大気圧によって圧迫され、吸息相が延長する。
□ 呼吸困難時の体位:仰臥位では、横隔膜の動きが腹部内臓(胃や腸)によって妨げられるため、呼吸困難感が増強する。このような場合、座位または立位にさせると横隔膜の動きが容易となり、呼吸困難感が軽減される。
□ 呼吸困難時の体位:更に肩の高さ程度の棚に両腕を組んでのせると、肋骨が上方へ引き上げられやすくなるため、胸郭の拡大が容易となり、呼吸困難間はより軽くなる。
□ 呼吸筋:安静時の吸息のために働く筋は、横隔膜と外肋間筋である。
□ 呼吸筋:胸腔と腹腔を隔てている横隔膜は頸髄から出る左右二本の追う各神経に支配され、収縮すると、下方に移動して胸腔を拡大させる。
□ 呼吸筋:外肋間筋は肋骨と肋骨の間に張る筋で胸髄から出る肋間神経に支配され、収縮することによって、肋骨を外上方に引き上げ、胸郭の前後左右の幅を増大してその容積を増加させる.
□ 呼吸筋:横隔膜の収縮によって行われる呼吸を腹式呼吸、肋間筋の収縮によって行われる呼吸を胸式呼吸、両者をともに行う呼吸を胸腹式呼吸と呼ぶ.
□ 補助呼吸筋:吸息のために働く補助呼吸筋としては斜角筋や胸鎖乳突筋、肩甲挙筋、大胸筋などがある.
□ 補助呼吸筋:呼気のためには、内肋間筋のほか、腹直筋などの腹筋群が働く.
□ 呼吸数:成人では12〓15/分であり、男性よりも女性のほうがやや多い.
□ 呼吸数:成長とともに減少する.しかし、成人となった後は、老齢となっても、また妊娠しても、呼吸数はほとんど変化しない.
□ 1回換気量:1回換気量は1回の呼吸で吸い込まれる、あるいは吐き出される空気の量であり、通常は成人で500mℓ(0.5ℓ)程度である.
□ 死腔:(肺胞まで達しない)空気量を死腔といい、約150mlである.
□ 肺胞換気量:肺胞まで達してガス交換にかかわる空気量は500〓150=350mℓであり、これを肺胞換気量という.
□ 予備吸気量と予備呼気量:標準的な成人は、予備吸気量およそ2ℓ、予備呼気量は約1ℓ程度である.
□ 肺活量:肺活量=予備呼気量+1回換気量+予備呼気量
□ 肺活量:通常は女性で2〓3ℓ、男性で3から4ℓ.
□ 残気量:標準的な成人で約1ℓ.
□ 残気量:全肺気量=肺活量+残気量
□ 残気量:残気量と予備呼気量を合計したものを機能的残気量という.
□ 1秒量と1秒率:最大限の吸息位から最大の速度で最大限の呼気を行う.このとき呼出される空気の量を努力肺活量という.
□ 1秒量と1秒率:1秒量の努力肺活量に対する百分率を1秒率.
□ 1秒量と1秒率:1秒率は、正常では70〓以上である.
□ 呼吸中枢:呼吸のためはたらく横隔膜や肋間筋などの呼吸筋は、骨格筋である.
□ 呼吸中枢:意志の力で呼吸の速さや深さをかえることも出来る.
□ 呼吸中枢:脳にある呼吸中枢は周期的に興奮し、そこからのインパルスが横隔神経や肋間神経を通って呼吸筋を周期的に刺激しているからである.
□ 呼吸中枢:呼吸中枢は延髄の背側部にあり吸息中枢と呼息中枢に分かれている.
□ 呼吸中枢:延髄より上の橋のは呼吸調節中枢がある.
□ 呼吸中枢:呼吸中枢からは、呼吸に関連してはたらく咽頭の筋を支配する脳神経(迷走神経の一部)も出力される.
□ 化学受容器:動脈血のPCO2上昇して脳脊髄液のpHが低下すると興奮して呼吸中枢を刺激し、呼吸の深さと回数を促進させる.
□ 化学受容器:末梢の化学受容器としてはたらくのは頚動脈小体と大動脈小体である.
□ 化学受容器:大動脈小体は大動脈弓の内側にあって、頚動脈小体と同様にPO2 の低下で興奮し、迷走神経のを介してインパルスを中枢に送る.大動脈小体の役割は、頚動脈小体と比べて小さい.
□ 化学受容器:貧血では、ヘモグロビン濃度の低下のために輸送されるO2の総量は減少するが、Poは低下しないために興奮せず、したがって呼吸の促進も軽度である.
□ 肺の伸展受容器を介する反射:気管支や細気管支の壁には、伸展されると興奮する伸展受容器が存在する.
□ 肺の伸展受容器を介する反射:吸気で興奮するとその情報は迷走神経を通って中枢に伝えられ、呼息が始まる(ヘーリングーブロイエル反射)
□ 非特異的な反射性呼吸促進:身体運動を行うと酸素消費量が安静時の十倍以上に増加し、それに応じて呼吸が促進される.
□ 換気障害:換気障害は、気道が狭窄・閉塞することによっておこる閉塞性換気障害(1秒率の低下で特徴づけられる)と、肺胞の拡張が妨げられて起こる拘束性換気障害(肺活量の減少)、そして両者の混合に分けられる.
□ 換気障害:閉塞性換気障害の代表疾患としては、気管支喘息慢性閉塞性肺疾患COPD:慢性気管支炎や肺気腫)があげられる.
□ 換気障害:拘束性換気障害としては、肺胞の拡張が障害される肺線維症、胸郭の拡張が障害される重症筋無力症などが代表的である.
□ 循環器系の役割:成人の血液の全量は5ℓあまりで、体重の約12分の1である.心臓から拍出される血液量は1分あたり5ℓほどである.
□ 体循環と肺循環:全身に血液を送る体循環(大循環)と肺に血液を送る肺循環(小循環)
リンパ系:(血液の一部は組織の間質にとどまる)リンパ系は、この間質液を回収する.
□ 心臓の位置と外形:円錐形の頂点に当たる心尖は左前下にあり、円錐の底にあたる心底(心基部)は右後上にある.
□ 心臓の位置と外形:心尖は第5肋間隙.
□ 心臓の位置と外形:心臓の重量は成人で200から300g
□ ポンプとしての心臓:上・下大静脈→右心房→[右房室弁]→[肺動脈弁]→肺動脈
□ ポンプとしての心臓:肺静脈→左心房→[左房室弁]→左心室→[大動脈弁]→大動脈
□ ポンプとしての心臓:右房室弁は三尖弁、左房室弁は僧帽弁.
□ 心臓の弁装置:房室弁は帆状弁という形、弁の自由縁が乳頭筋と複数の腱索で結ばれパラシュート式に心房側への反転を防いでいる.
□ 心臓の弁装置:動脈弁はポケット状の半月弁が三枚組み合わさった形で、ポケットのふちが接することにより、逆流を防いでいる.
□ 心房:右心房は心臓の右側部を占め、上・下大静脈が流入する.
□ 心房:左心房は後上部占め、左右二本ずつの肺静脈を受ける.
□ 心房:心房中隔の右側面には、浅いくぼみ(卵円窩)があるが、これは胎生期の血液の通路(卵円孔)の痕跡である.
心室心室心房より壁が厚く、また左心室の壁は右心室の壁の約三倍の厚さ.
□ 心臓壁:〓心内膜 心臓の内腔に面する薄い膜で血管の内膜につながり、内皮細胞と若干の結合組織からなる.
□ 心臓壁;〓心筋層 心臓壁の主体をなす厚い膜で、心筋組織からなる.
□ 心臓壁:〓心筋層 心房と心室の間には、刺激伝導系(房室束)だけがつないでいる.
□ 心臓壁:〓心外膜 心臓表面をおおう漿膜からなる.
□ 心膜:(心膜という二重の袋は)内側の層は臓側板と呼ばれ心臓の表面をおおい、外側の層は壁側板とよばれる.
□ 冠状血管系:心臓に分布する血管を冠状動静脈といい、その血液循環を冠状循環という.
□ 冠状血管系:冠状動脈は左と右の2本がある.
□ 冠状血管系:大動脈弁のすぐ上の大動脈壁から、大動脈の最初の枝として分かれる.
□ 冠状血管系:左冠状動脈はただちに2本に別れ、心室の前壁向かう前室間枝(前下行枝)と、左心房と左心室の間をめぐる回旋枝となる.
□ 冠状血管系:右冠状動脈は、右心房と右心室の間をめぐり、心室の後部に血液を送る.
□ 冠状血管系:(動脈管の吻合は少ないため)冠状動脈の枝の一部がふさがると、その分布域の心筋が死をおこす(心筋梗塞)
□ 冠状血管系:心臓壁の静脈の太いものは、冠状静脈洞(長さ約三cm)に集まって右心房に注ぐ.
□ 冠状血管系:動脈血の30%ほどは、細かい静脈から直後に右心室の内腔に開く.
□ 冠状循環:冠状動脈を拡張させる最大の刺激は、酸素分圧の低下である.
□ 心臓に分布する神経:交感神経は心拍数と心拍出量を増加させ、迷走神経は減少させる.
□ 心臓の自動性と歩調とり:心臓には、神経による刺激がなくても、みずから周期的に興奮して、収縮・拡張をくり返す性質がある.これを心臓の自動性という.
□ 心臓の自動性と歩調とり:自動性の源となっているのは、洞房結節とよばれる上大静脈が右心房に開口する部位に存在する一群の細胞である.
□ 興奮の伝播:洞房結節→房室結節→房室束☆この項理解すること
□ 刺激伝導系:プルキンエ線維となって枝分かれし、心室内腔側から心室全体に分布する.
□ リズムの変化と潜在的歩調とり:自動性は洞房結節の細胞のみにあるのではなく、刺激伝導系の心筋、すなわち房室結節やプルキンエ線維の細胞にも自動的・周期的に興奮する性質がある.
□ リズムの変化と潜在的歩調とり:(何らかの原因で)洞房結節の興奮が、心房に伝わらなくなると洞房ブロックとよばれる状態になると、房室結節の細胞が歩調とりになる.
□ リズムの変化と潜在的歩調とり:房室結節の興奮が心室に伝わらなくなると、房室ブロックとなると、プルキンエ線維が歩調とりとなる.リズムは遅くなる.
□ 心電図の導出:双極肢導出
□ 心電図の導出:単極肢導出
□ 心電図の導出:胸部導出
□ 心電図で記録される波形とその意味:P波、QRS群(QRS波)、T波(とU波)
□ P波:P波は心房の興奮を表す波
□ P波:PQまたはPR部分を基線とする.この部分は、興奮が房室結節をゆっくりと伝導し、心室に興奮を伝える時期である.
□ QRS群:QRS群は心室の興奮開始を意味し、プルキンエ線維を伝わって、興奮が心室全体に広がる時期である.
□ QRS群:右脚・左脚を含むプルキンエ線維に伝導障害があると、QRS群の幅(持続時間)が広くなる.
□ QRS群:ST部分は心室全体が興奮している時期であり、基線上にあるのが原則.
□ T波:心室の興奮終了を意味する.
□ T波:実際の心室の興奮は、まず心室中隔の左心室側で始まって右心室側に向かう.
□ 心停止とみなされる4つの状態:〓心静止 
□ 心停止とみなされる4つの状態:〓心室細動
□ 心停止とみなされる4つの状態:〓無脈性心室頻拍
□ 心停止とみなされる4つの状態:〓無脈性電気活動(伝導収縮解離)
□ 心拍出量と血圧:心室が収縮して血流を生じる.血流は〓流量つまり血流量と、〓圧力つまり血圧の条件を満足しなければならない.
□ 血流量:〓1回心拍出量 安静時で40〓100ml(約70ml)
□ 血流量:〓心拍数 安静時は60〓90回1/分
□ 血流量:〓心拍出量(毎分心拍出量)一回心拍出量×心拍数 5〓7ℓ/分
□ 血流量:〓心拍出量 左心拍出量=静脈還流量 静脈還流量=右心拍出量 よって左心拍出量=右心拍出量
□ 血圧:血圧は普通動脈血圧のこと 
□ 血圧:(1)
     (2)
    (3)
    (4) 
□ 血圧:血圧=心拍出量×総抹消抵抗
□ 充満期:〓左心室の拡張時の圧が5mmHg程度ときわめて低いこと.
□ 充満期:〓右心室の発生する圧は左心室のそれの約5分の1であること.
□ 充満期:〓右心房の圧はほとんど0であること.
□ 中心静脈圧:中心静脈圧は正常では5〓10cmH2O(4〓7mmHg)
□ 中心静脈圧:中心静脈圧の上昇は右心室収縮力の低下の指標となる.
□ 心音と心雑音:〓音は、心室収縮初期に房室弁閉鎖・動脈弁開放により生じ、〓音は心室収縮期の終わりに動脈弁閉鎖によって生じる.
□ 心音と心雑音:若年者では〓音が、心房に負荷がかかっているときには〓音が聞こえることもある.
□ 動脈:動脈の壁は内腔に近い側から、内膜、中膜、外膜の3層からできている.
□ 動脈:この中で中膜が最も厚く、動脈壁の本体をなしている.
□ 動脈:中膜には平滑筋細胞があり、また弾性繊維がシート状に集まって弾性板をつくっている.
□ 動脈:内膜は、内腔をおおう一層内皮細胞と、その下の若干の結合組織からなり、外膜は、動脈壁を取り巻く疎性結合組織からなる.
□ 動脈:(太い動脈)弾性動脈.
□ 動脈:(器官の中の細い動脈は)筋性動脈.
□ 毛細血管:毛細血管の壁は扁平な細胞とその基底膜でできており、平滑筋を欠く.
□ 毛細血管:(電子顕微鏡で観察すると)毛細血管の内皮細胞にしばしば孔が開いている.
□ 静脈:3層構造をもつ.
□ 静脈:交感神経が刺激されると静脈壁はのびにくくなり、心臓への静脈還流が増す.
□ 静脈:(直径1mm以上)の四肢静脈には弁が備わっている.
□ 静脈:これら筋ポンプや吸収ポンプの作用は、血液の静脈環流を助けている.
□ 静脈:四肢の深部の静脈は動脈と伴行しているが、この配慮により、温度の高い動脈血の熱は、手足で冷やされた静脈血に渡され、むだな熱の損失が防がれている.
□ 側副循環と吻合:動脈枝間の吻合は、腸間膜や関節の周辺など、動きの多い部分に多い.
□ 側副循環と吻合:これに対し、一部の臓器(肺・心臓・腎臓・脳など)の動脈は、動脈枝間の吻合乏しく、終動脈と呼ばれる.
□ 動静脈吻合:皮膚の動静脈吻合は、皮膚表面を流れる血液量を調節すことにより、体温調節に役だつと考えられる.
□ 血管の神経:血管運動神経は交感神経性であり、刺激の増減や受容体の種類によって、血管の収縮・拡張は調節されている.
□ 血管の神経:一部の血管(陰茎・陰核の海綿体の動脈)は副交感神経刺激で拡張する.
□ 肺静脈:肺門では上下2本の肺静脈、左心房には左右あわせて4本の肺静脈.
□ 大動脈弓:三本の枝 〓腕頭動脈、直ちに分かれて右の鎖骨下動脈と総頚動脈
□ 大動脈弓:〓左の総頚動脈
□ 大動脈弓:〓左の鎖骨下動脈
□ 総頚動脈:顔面に血液を送る外頚動脈と、脳に血液を送る内頚動脈に分かれる.
□ 総頚動脈:分岐部に米粒大の頚動脈小体(血液のpHを感じる化学受容器)
□ 鎖骨下動脈:基部で脳に血液を送る椎骨動脈.
□ 鎖骨下動脈:椎骨動脈は手首の親指側を通るところで、脈を触れる.
□ 鎖骨下動脈:血圧を測るためには、上腕動脈の中央を圧迫し、肘窩の上腕骨末端で血管音を聴診する.
□ 腹大動脈:〓腹腔動脈は最も太く、胃と十二指腸の上半分、肝臓と脾臓膵臓の一部に血液を送る.
□ 腹大動脈:〓上腸間膜動脈は十二指腸の下半分より下の小腸と、横行結腸三分の一あたりまでの大腸、膵臓の一部に血液を送る.
□ 腹大動脈:〓下腸間膜動脈は横行結腸左三分の一より下の大腸に血液を送る.
□ 腹大動脈:(泌尿生殖器)への枝は、腎動脈と卵巣動脈ないし精巣動脈があるが、左右で対になる.
□ 腹部体壁への枝には4対の腰動脈.
□ 上下大静脈:上半身と下半身の血液は別々に右心房に注ぐ.
□ 上下大静脈:上大静脈は左右の腕頭静脈の合流によってできる.
□ 上下大静脈:腕頭静脈は頭部からの内頚静脈と上肢からの鎖骨下静脈が合流してできる.
□ 上下大静脈:上大静脈には肋間静脈や、食道の静脈を集めて胸骨の右側に沿って上行する奇静脈も注ぐ.
□ 上下大静脈:奇静脈には左側からの半期静脈が注ぐ.
□ 門脈系:脾静脈および上・下腸間膜静脈が合流して膵臓の後方で門脈となり、肝動脈とともに肝門から肝臓に入る.
□ 門脈系:(何箇所かで大静脈の枝と吻合)〓食道の下で奇静脈と
□ 門脈系:〓直腸下部で内腸骨静脈と
□ 門脈系:〓臍傍静脈を介して腹壁皮下の静脈と
最高血圧最低血圧:血圧が最も高くなったときの値を、最高血圧収縮期血圧、最大血圧)
最高血圧最低血圧心室拡張期に血液の拍出が止まるとしだいに低下し、次の収縮開始直前に(拡張末期)に最低値となる.これが最低血圧拡張期血圧、最小血圧)
最高血圧と愛低血圧:差は、つまり血圧変動の振幅は脈圧.
最高血圧最低血圧:正常値=130mmHg未満、85mmHg未満.
□ 血圧の測定:血圧は心拍出量と血管の抵抗、測定に関しては重力の影響.
□ 血圧の測定:血圧測定は測定部位を必ず心臓と同じ高さに.
□ 血圧の測定:大腿動脈で測定する場合は臥位.
□ システムとしての循環器系:血圧が大きく低下するのは、直径が200μm以下の細動脈においてである.
□ システムとしての循環器系:血流速度vは、Q=A×v(A:断面積、Q:流量)
□ システムとしての循環器系:毛細血管領域で血流速度が最小となるのは、組織との間で物質交換のための時間が十分取れることになり有利である.
□ 弾性動脈のポンプ作用:弾性動脈は常に中の血液を圧迫し、その弾性によって心室弛緩期にも血液を抹消に送る補助ポンプとして働いている.
□ 静脈弁と筋ポンプ:四肢、特に下肢の静脈に点在する弁と周囲の筋の収縮により、静脈内血液が圧迫されて上方へ送られ、心臓への還流を助ける.
□ 補助ポンプ:運動時には呼吸も促進されるが、呼吸のための胸郭の動きも血液を胸郭内に吸い上げる効果を発揮するために、呼吸ポンプと呼ばれる.
平均血圧最高血圧最低血圧の決定要因:
         大動脈:平均血圧最低血圧+脈圧/2
平均血圧最高血圧最低血圧の決定要因:
     それ以外の動脈:平均血圧最低血圧+脈圧/3
□ 最低平均血圧最高血圧最低血圧の決定要因:血圧は心室拡張期に動脈内にどれほど血液が充満しているかによって決まる.
平均血圧最高血圧最低血圧の決定要因:細動脈が収縮していると末梢へ血液が流出しにくくなる為に拡張期に動脈内に残る血液が増加し、最低血圧が上昇する.
平均血圧最高血圧最低血圧の決定要因:最高血圧最低血圧の上に脈圧が乗っかったものと考えると分かりやすい.
平均血圧最高血圧最低血圧の決定要因:脈圧は一回心拍出量に比例し、動脈壁の弾性に反比例する.
□ 脈波と脈拍:血圧の調節:脈を触れた時点が心周期における駆出期の開始であり、脈を触れるとほぼ同時に聞こえるのが心音の第〓音である.
□ 血流の再分配:(血流量の増加)〓動脈を拡張させること、つまり血管平滑筋を弛緩させて血管径を大きくし、これによって多量ん血液を供給する方法.
□ 血流の再分配:血圧を上昇させること、心拍出量を増加させれば血圧は上昇する.
□ 血流の再分配:総抹消抵抗は、動脈を収縮させると上昇する.つまり、〓と矛盾するが他の臓器の血流を減少させて、血流需要の増した臓器に振り分ける.
□ 血圧の調節:〓心収縮機能の調節(心拍出量の変化)
□ 血圧の調節:〓腎臓における体液量の調節(心拍出量の変化)
□ 血圧の調節:〓自律神経による血管収縮状態の調節(総抹消抵抗の変化)
□ 血圧の調節:〓ホルモンなどの液性因子による血管収縮状態の調節(総抹消抵抗の変化)
□ 血管と心臓の自律神経支配:血管は交感神経(交感神経性血管収縮神経)の単独支配.
□ 血管と心臓の自律神経支配:血管運動中枢は延髄にあり、この神経からのインパルスが増えれば血管は収縮し、減れば拡張する.
□ 血管と心臓の自律神経支配:神経の分布密度は 動脈>静脈であり、臓器別では 皮膚>骨格筋の順に低くなり、脳が最も低く、心臓がそれに次ぐ.
□ 血管と心臓の自律神経支配:心臓は交感神経・副交感神経の二重支配を受ける.
□ 血管と心臓の自律神経支配:交感神経は心房・心室の全体にわたって作用するのに対して、迷走神経は洞房結節と房室結節が主で、心室への作用は少ない.
□ 血管と心臓の自律神経支配:心臓抑制中枢(迷走神経背側核)と心臓促進中枢は延髄にある.
□ 血管と心臓の自律神経支配:心臓に対する自律神経の作用は
〓 心拍数に対する作用(変時作用)
〓 心筋の収縮力に対する作用(変力作用)
〓 房室間興奮伝導時間に対する作用(変伝導作用)に分けられる.
□ 血管と心臓の自律神経支配:交感神経は
〓 陽性変時作用(心拍数増加)
〓 陽性変力作用(心筋収縮力増強)
〓 陽性変伝導作用(房室間興奮伝導時間短縮)
□ 血管と心臓の自律神経支配:迷走神経は陰性変時作用と陰性変伝導作用.
□ 神経による血圧調整:受容器は頚動脈洞と大動脈に存在する.
□ 神経による血圧調整:(血圧上昇で)迷走神経(求心線維)と舌咽神経を通るインパルスとして中枢に伝えられる.
□ 神経による血圧調整:交感神経の緊張が低下して血管が拡張すると同時に、迷走神経(遠心線維)の緊張が亢進して心拍数が減少して心拍出量が減少する.(減圧反射)
□ 神経による血圧調整:血圧が低下した場合はまったく逆(昇圧反射)
□ 血管収縮物質:
〓 カテコールアミン(α作用)交感神経終末や副腎髄質から放出されるアドレナリンやノルアドレナリンは血管を収縮、
〓 レニンーアンギオテンシン系 腎臓の血流量減少、あるいは腎臓の血圧低下によって傍糸球体装置からレニンが分泌される.レニンは最終的にアンギオテンシン〓の生成を促す.
アンギオテンシン〓は副腎皮質にも作用、アルドステロンの分泌を刺激して、Na+と水の再吸収を促進する.循環血流量が増加して血圧上昇が更に増強される.
〓 トロンボキサン(TXA2)血小板から放出されて血管収縮を引き起こす.
〓 エンドセリン 血管内皮細胞から放出される. 
□ 血管拡張物質:
〓 一酸化窒素(NO) アセチルコリンやATPによる刺激に応じて血管内皮細胞から放出.
ヒスタミン 組織の損傷により放出される.発赤はヒスタミンによる血管拡張のため.
〓 プロスタグランジンl2(PGl2、プロスタサイクリン) 血管内皮細胞より放出され、血管拡張と血小板凝集抑制作用を示す.
□ 腎臓による血圧の調整:体液量の増減は循環血液量、すなわち心拍出量の増減につながり、血圧に大きな影響を与える.
□ 腎臓による血圧の調整:腎機能障害があると、体液量が増加するため、血圧が上昇し、高血圧となる.
□ 微小循環の構築と血流:毛細血管の壁は、一層の内皮細胞で取り囲まれている.
□ 微小血管の構築と血流:(細動脈=細静脈の毛細血管)の動脈よりの部分の壁には平滑筋があり、メタ細胞とよばれる.真正毛細血管には平滑筋はない. 
□ 微小血管の構築と血流:毛細血管が分岐する部分には前毛細血管括約筋がある.
□ 微小血管の構築と血流:前毛細血管括約筋は、Co2や乳酸、その他酸性の代謝産物によって弛緩する.
□ 物質交換の機序:(毛細血管壁を通しての物質移動は)濾過と拡散
□ 物質交換の機序:水溶性物質は




□ 外呼吸:外気(空気)から酸素(O2)を血液中に取り込み、体内で発生した二酸化炭素(CO2)を血液中から体外へ排出するはたらきを外呼吸という。
□ 外呼吸:呼吸によって出はいりするO2とCO2をまとめて呼吸ガスと呼ぶ。
□ 内呼吸:細胞の代謝の結果生じたCO2は細胞から出て血液中に移動する。末梢におけるこのようなガス交換を内呼吸という。
□ 加温作用:気道の第一の役割として、加湿作用があげられる。
□ 加温作用:吸い込まれた空気を体温近くまであたため、冷たい空気によって受ける刺激を緩和している。
□ 加湿作用:第二に加湿作用がある。
□ 加湿作用:粘膜やショウ液の分泌機能のない細器官支から肺胞が乾燥することを防いでいる。
□ 防御作用:第三が防御作用である。
□ 防御作用:鼻空や気道表面にある杯細胞から分泌される粘液に吸着され、とらえられる。
□ 防御作用:気道粘膜の細胞には多数の線毛があり、この線毛は上方向(口の方向)に波状の運動をしており、これによって粘液とそれにとらえられた異物は、咽頭に送られ嚥下される。
□ 防御作用:分泌された粘膜には、リゾチームやIgAなどの殺菌作用のある物質も含まれている。
□ 防御作用:粘液の分泌が増加すると、たんとして排出(喀出)されることにより気づかされる。
□ 防御作用:鼻くうが異物によって刺激されると、くしゃみが出る。
□ 防御作用:気管以下の気道が刺激された場合は、せきが出る。
□ 肺胞:肺胞内の空気と毛細血管の血液との間でガス交換が行われる。
□ 肺胞:単層扁平上皮からなるきわめて壁の薄い袋であるため、表面張力が袋を押しつぶす方向に作用する。
□ 肺胞:肺胞の上皮細胞はサーファクタントとよばれる表面活性物質を放出して表面張力を下げ、肺胞の虚脱をを防いでいる。
□ 呼吸のメカニズム:胸郭の拡大と復元により肺が受動的にふくらまされたり縮まさせられたりするからである。
□ 呼吸のメカニズム:膨らんだ肺は単独でも縮む力を持っている。
□ 呼吸相:吸息に要する時間と比べて、呼側に要する時間はやや長く、吸息相の1.2〓1.5倍である。
□ 気道の狭窄:胸郭内の気道に狭窄があると、呼息時に気道が圧迫されるため、、呼息が妨げられ呼息相が延長する。
□ 気道の狭窄:胸郭外の気道に狭窄があった場合、逆に吸息時に気道が陰圧になるため気道が大気圧によって圧迫され、吸息相が延長する。
□ 呼吸困難時の体位:仰臥位では、横隔膜の動きが腹部内臓(胃や腸)によって妨げられるため、呼吸困難感が増強する。このような場合、座位または立位にさせると横隔膜の動きが容易となり、呼吸困難感が軽減される。
□ 呼吸困難時の体位:更に肩の高さ程度の棚に両腕を組んでのせると、肋骨が上方へ引き上げられやすくなるため、胸郭の拡大が容易となり、呼吸困難間はより軽くなる。
□ 呼吸筋:安静時の吸息のために働く筋は、横隔膜と外肋間筋である。
□ 呼吸筋:胸腔と腹腔を隔てている横隔膜は頸髄から出る左右二本の追う各神経に支配され、収縮すると、下方に移動して胸腔を拡大させる。
□ 呼吸筋:外肋間筋は肋骨と肋骨の間に張る筋で胸髄から出る肋間神経に支配され、収縮することによって、肋骨を外上方に引き上げ、胸郭の前後左右の幅を増大してその容積を増加させる.
□ 呼吸筋:横隔膜の収縮によって行われる呼吸を腹式呼吸、肋間筋の収縮によって行われる呼吸を胸式呼吸、両者をともに行う呼吸を胸腹式呼吸と呼ぶ.
□ 補助呼吸筋:吸息のために働く補助呼吸筋としては斜角筋や胸鎖乳突筋、肩甲挙筋、大胸筋などがある.
□ 補助呼吸筋:呼気のためには、内肋間筋のほか、腹直筋などの腹筋群が働く.
□ 呼吸数:成人では12〓15/分であり、男性よりも女性のほうがやや多い.
□ 呼吸数:成長とともに減少する.しかし、成人となった後は、老齢となっても、また妊娠しても、呼吸数はほとんど変化しない.
□ 1回換気量:1回換気量は1回の呼吸で吸い込まれる、あるいは吐き出される空気の量であり、通常は成人で500mℓ(0.5ℓ)程度である.
□ 死腔:(肺胞まで達しない)空気量を死腔といい、約150mlである.
□ 肺胞換気量:肺胞まで達してガス交換にかかわる空気量は500〓150=350mℓであり、これを肺胞換気量という.
□ 予備吸気量と予備呼気量:標準的な成人は、予備吸気量およそ2ℓ、予備呼気量は約1ℓ程度である.
□ 肺活量:肺活量=予備呼気量+1回換気量+予備呼気量
□ 肺活量:通常は女性で2〓3ℓ、男性で3から4ℓ.
□ 残気量:標準的な成人で約1ℓ.
□ 残気量:全肺気量=肺活量+残気量
□ 残気量:残気量と予備呼気量を合計したものを機能的残気量という.
□ 1秒量と1秒率:最大限の吸息位から最大の速度で最大限の呼気を行う.このとき呼出される空気の量を努力肺活量という.
□ 1秒量と1秒率:1秒量の努力肺活量に対する百分率を1秒率.
□ 1秒量と1秒率:1秒率は、正常では70〓以上である.
□ 呼吸中枢:呼吸のためはたらく横隔膜や肋間筋などの呼吸筋は、骨格筋である.
□ 呼吸中枢:意志の力で呼吸の速さや深さをかえることも出来る.
□ 呼吸中枢:脳にある呼吸中枢は周期的に興奮し、そこからのインパルスが横隔神経や肋間神経を通って呼吸筋を周期的に刺激しているからである.
□ 呼吸中枢:呼吸中枢は延髄の背側部にあり吸息中枢と呼息中枢に分かれている.
□ 呼吸中枢:延髄より上の橋のは呼吸調節中枢がある.
□ 呼吸中枢:呼吸中枢からは、呼吸に関連してはたらく咽頭の筋を支配する脳神経(迷走神経の一部)も出力される.
□ 化学受容器:動脈血のPCO2上昇して脳脊髄液のpHが低下すると興奮して呼吸中枢を刺激し、呼吸の深さと回数を促進させる.
□ 化学受容器:末梢の化学受容器としてはたらくのは頚動脈小体と大動脈小体である.
□ 化学受容器:大動脈小体は大動脈弓の内側にあって、頚動脈小体と同様にPO2 の低下で興奮し、迷走神経のを介してインパルスを中枢に送る.大動脈小体の役割は、頚動脈小体と比べて小さい.
□ 化学受容器:貧血では、ヘモグロビン濃度の低下のために輸送されるO2の総量は減少するが、Poは低下しないために興奮せず、したがって呼吸の促進も軽度である.
□ 肺の伸展受容器を介する反射:気管支や細気管支の壁には、伸展されると興奮する伸展受容器が存在する.
□ 肺の伸展受容器を介する反射:吸気で興奮するとその情報は迷走神経を通って中枢に伝えられ、呼息が始まる(ヘーリングーブロイエル反射)
□ 非特異的な反射性呼吸促進:身体運動を行うと酸素消費量が安静時の十倍以上に増加し、それに応じて呼吸が促進される.
□ 換気障害:換気障害は、気道が狭窄・閉塞するこ