不安状態により日常生活が送れない
●不安を話す事により、心理的内圧を低下させ不安を軽減させる。又、自
らの防衛規制により不安をうまく処理する事が出来る
O〓1.情緒的・感情的変化;苛立ち・おびえ・困惑・緊張・興奮・
硬い表情・沈んだ表情
2.言動・行動の変化
a.そわそわした・しっくりしない態度
b.おちつかない行動
c.周囲を憚るような話し方
d.人の目を気にする態度
e.無動・徘徊
f.自傷・他害・自殺企図の有無・器物破損
3.不安を起こしやすい環境の変化
a.入院に対して
*入院をどのように受けとめているか
*どんな経過で入院となったか
*患者は自分の病気をどう受けとめているか
*他患者とどう接しているか
b.退院に対して
*退院をどう受けとめているか
*家庭生活に対して不安を感じていないか
*家族の受け入れはどうか
4.薬物療法が原因ではないか
a.副作用の有無
*動悸・頻脈・眼球上転・胸内苦悶・眩暈・失神・脱力等
b.投与時期・方法が原因
*内服・注射の方法
*薬物の増減
*薬剤の変更
5.自律神経症状の出現が原因
*発汗・散瞳・頻脈・顔面蒼白・動悸・呼吸促迫
T〓1.患者自身が不安状態にある事を知る事が出来る様援助する
a.患者が不安に感じている事を自由に話すよう促す
b.話は受容的に聞き、道徳的賛否は控える
c.話を聴く事で、ある程度冷静に自分自身が見つめられる
様になってもらう
2.不安の原因について考えられる様に援助する
a.不安の為、起こっている様々な行動・精神上の変化を1
つ1つ取り上げてみるよう促す
b.持っている不安を自分がどのような行動で現しているの
か考える様促す
c.自分を不安にさせている原因は何かを考えてもらう
3.自分の力で不安に対し対処していける様援助する
a.落ち着かず動き回る場合もあるが、その事で不安が軽減
されている場合もあるのでむやみに行動制限はしない
b.入院という社会からの隔離がストレスになることもある
ので外泊・外出・院内散歩等医師の指示を受ける
c.訴えに対しては両価的判断をせず受け入れた対応を心が
ける
d.安易に励ましたり、説得しようとする事がないようカン
ファレンスでスタッフ間の看護方針を出しておく
4.不安症状が強く出現した時にはスタッフ間で対応の方法を統

を聴く
b.必要以上に積極的にこちらから話を聴こうとしたり、接
したりする事を避ける
c.食事・睡眠・清潔等必要に応じて介助する
5.上記の対応でも変化のない時には、鎮静剤・精神安定剤の投
与により軽減させる
a.不安の強い時期には、早期から薬物療法による鎮静が行
われる為、副作用の症状の観察を行う
6.身体の鎮静、安楽をもたらす援助により不安を軽減させる
a.基本的ニ〓ドの充足により不安を軽減・回復する力を促

*温めの湯にゆっくり入浴する
*足浴・背部への温湿布・マッサ〓ジ
*患者の好む寝衣の工夫
*ゆっくりくつろげる病室
*暖かい飲み物
b.環境の整備を行う
*温度・湿度・光・音等を調節する
*不安時には看護婦の話し方・声の大きさも患者にとって
騒音となる事があるので注意する
*入院生活がそれまでの家庭生活と掛け離れたものとなら
ないようにする
*プライバシ〓を守り安心感を与える事により不安の軽減
に努める
E〓1.一般的には不安は話す事で軽減される事を伝える
2.不安は自信がつけば軽減される場合もあるので、具体的に日
常生活上の指導等行ってみる
3.家族指導により患者を受け入れやすい家庭環境を図る