グレイトプリテンダー

soj2005-12-05

解剖生理学Ⅱ解剖実習レポート
臓器について

今回の解剖実習でもっとも印象深かったのは、心臓、であった.心臓が止まる、心停止をもって人の死とする。というのは、もうふた昔も前のコモンセンスになってしまったわけだが、やはり、動かない心臓を間近に見、さらにそれに触れることで、生命をささえる血液循環、その大元である心臓の存在感を十分に感じた。血液の環流の道筋を詳細に説明していただき、弁の構造の精密さに、改めて人体の「よくできている」ことを感じた。
心臓について学びを振り返り、確認したく、レポートする。

1心臓について
心血管系は心臓と血管から構成され、循環器系とも呼ばれる。このしくみの中を血液が循環することによって、酸素と栄養分および内分泌腺から分泌されたホルモンが全身の組織に運ばれ、組織からは老廃物が運び出される。

2心臓の仕組みについて
心臓は、筋肉でできた中空の器官で、胸部の中心にある。心臓の右側と左側にはそれぞれ2つの空洞があり、上の空洞(心房)で血液を集めて下の空洞(心室)に送り、心室が血液を血管に送り出す。

血液が確実に1方向のみに流れるよう、それぞれの心室には血液を取りこむ弁と、血液を送り出す弁がある。左心室の入口には僧帽弁、出口には大動脈弁があり、右心室の入口には三尖弁、出口には肺動脈弁がある。それぞれの弁には複数のふた(弁尖、弁葉)がついていて、1方向にのみ開閉する構造になっている。僧帽弁には2枚、ほかの三尖弁、大動脈弁、肺動脈弁には3枚の弁尖があり、入口の大きな弁(僧帽弁と三尖弁)は、心房内部に反転しないように、乳頭筋や組織の腱とつながっている。弁の開き具合が狭いと、弁を通る血液の量が減少する。

心拍音は、心臓が血液を送り出す音。「ドックン」という心拍音の最初の「ドッ」は僧帽弁と三尖弁が閉じる音である。次の「クン」は大動脈弁と肺動脈弁が閉じる音。1つの心拍音で拡張と収縮が起こり、拡張期には、心房が収縮して多くの血液が心室内へと送られ、広がった心室内は血液で満たされる。収縮期には、心室が収縮して血液を送り出し、広がった心房内は再び血液で満たされる。

3心臓の機能
心臓の機能は、ポンプのように、血液を取りこみ、送り出すことである。心臓の右側部分は、血液中に酸素を取りこみ二酸化炭素を放出する器官である肺へと血液を送り出す。心臓の左側部分は全身に血液を送り出し、酸素と栄養分を組織に運び、二酸化炭素などの老廃物を、肺や腎臓などの器官で排出するよう血液中に取りこむ。

4心臓の内部

血液は以下のように循環する。まず、酸素を失い、二酸化炭素を受け取った全身からの血液が、2本の太い静脈(大静脈)を通って右心房に入る。右心室が拡張すると、右心房内の血液が三尖弁を通って右心室に流れこむ。右心室がほぼ満たされると、右心房は収縮し、右心室にさらに血液を送りこもうとする。右心室は収縮して、肺動脈弁を通して肺動脈内へと血液を送り出し、肺へと血液を送る。肺に入った血液は、肺胞を取り囲む小さな毛細血管を通り、そこで酸素を取りこみ、二酸化炭素を放出する。この二酸化炭素は息とともに吐き出される。
酸素の豊富な肺からの血液は、肺静脈を通って左心房に入る。左心室が拡張すると、左心房内の血液が僧帽弁を通って左心室に流れこみ、左心室がほぼ満たされると、左心房が収縮して、左心室にさらに血液を送りこもうとする。左心室は収縮して、大動脈弁を通して体内で最も太い大動脈内へと血液を送り出す。血液は肺を除く全身に酸素を運ぶ。
心臓の右側部分から肺を通って左心房に至る循環は肺循環系、心臓の左側部分からほぼ全身を通って右心房に至る循環は体循環系と呼ばれる。

5心臓への血液供給

体のすべての器官と同様に、心臓も酸素の豊富な血液を常に必要とする。心臓の筋肉(心筋)に酸素の豊富な血液を供給し、酸素を失った血液を右心房へ戻すのは、冠循環系と呼ばれる動脈と静脈からなるしくみである。心臓から出た直後の大動脈から枝分かれする右冠動脈と左冠動脈は、心筋に酸素の豊富な血液を運ぶ。これら2本の冠動脈は、心臓に血液を供給する回旋枝などといった他の動脈にさらに枝分かれする。心静脈は心筋から血液を受け取り、心臓の後面にある冠静脈洞という太い静脈内に運び、血液は右心房に戻る。心臓には収縮時に大きな圧力がかかるため、冠循環系を通る血流の大部分は、心拍と心拍の間の心臓が広がっている拡張期の間に生じる。
(夜中、やっつけ、ネットのつぎはぎ)