月夜を往け/佐野元春
タイトルの今日の曲。二日続けて佐野元春。府中本町からずんずん、大国魂神社の境内抜けて、「SUN」*1を聴きながら歩いてった。歌の歌詞なんてあるときふっと、腑に落ちるように「認識」しないと、わからないんだ、と思う。夢だけじゃなくて/今だけじゃなくて/この命を支えきれるだけの愛を/抱きしめていこう って部分に、高鳴ったんだ、ココロが。欅通りの枯れ木と青い空。ちょっとホールデンコーフィールドみたく、通りを歩きながらずんずん沈んでいきそうだったんだけども。あの小説*2みたいに。でもこの歌を聴いて、ちょいとばかし気分がよくなったんだ。命を支えきれるだけの愛って、すごいな。SO505is*3に繋いだヘッドフォンから、佐野元春の声が聴こえたんだ。まったく、君にも聴かせたかったよ。
佐野元春のサイト*4に音楽ライターの批評が載っている。NYから帰ったばかりの元春に、それこそ血が出るような、インタビューを行った山本智志氏は「一生聴くだろうアルバム」同感。僕も一生聴く。高橋健太郎氏このアルバムの滑らかさについて「ちょっとスモーキー・ロビンソンが持っている滑らかさだったり、カエターノ・ヴェローゾが持っている滑らかさだったり、キューバのコンパイセグンドの持っている滑らかさに似ている気もしたりする」と言う。同感。元春、考えてみればこの人は、歌が下手だった。今回は、違う。「この毎日の人生ぃいいっぃ」なんとブルースなんだ。なんてセクシー。
「辿り着きたかった若者」は、「あの人が辿り着けるように」と歌うようになったんだね。元春、元春といっているときの僕は、あとから振り返ると調子が悪かったんだなぁ、と思うことが多いんだが、今もそうかな?さてさて。
*1:
*2:やっぱ野崎版なんだなぁ、しっくり来るのは