アイヴ・ビーン」・トライング/フィルコリンズ(C,M,トリビュートより)


重い雰囲気の教務室に居たのは、F君と他に知らない子3人だったんだ。ああしまったと思ったけれど、O先生が席をひいてくれて、いろんな話をしてくれた。(Nちゃんの名前が3回出てきたね、皆それぞれの道ね、みたいに)それから、F君の退学の事務手続きが始まった。残念だけど彼はだいぶ変わってしまったように見えた。退学をまぬがれたKちゃんは、とっても愛情の深い子で、その分、いつも何か足りないと感じてる子だと思った。大事なときに失敗するのは足りないままで居たいからなのかと、僕は感じていた。そういう人には、助言だけじゃなく、条件なしに見守ってくれる人が、必要なんだと思った。皆から総すかん食った日にああじゃあ、僕は味方になろうと思った。僕だけじゃなかったということ。それから、君が、たいしたこと無いと思ってる一寸した約束事を守ることで、味方はずいぶん増えるんだよ、と話した。向いてる向いてないのはまだ猶予があっていいし、人恋しい気持ちは、悪いことじゃないよな。学校を辞めちゃうってことは、やっぱり心が折れる、ことだし、そこで見守ってくれる誰かが居なければ、いつまでも同じところをぐるぐる回るようになるな。いよいよ、退学になると彼が思い込んだ日、サリンジャーの「ライ麦畑で捕まえて」という本をあげた。それは、誰かの変わりに、僕を見守ってくれたアメリカの小説だ。彼の悪いとこのもいいとこも、僕は少しは知っているし、一緒にすごした時間やことは、消えないよ、と話した。それで彼は泣いた。あとは、、、結果のとおり。
「桜の花の満開の下」って書き出しまで書いた高尾の宣誓文、なかなか書けないな。でもきっと皆もワクワクしているんだ。綺麗な桜の下で。その気持ちをいえばいい。と思ったら、大丈夫な気分。ありがとう。